住職より年末のご挨拶
- 2023年12月28日
今年も残すところわずかになりました。 佛様の御加護、檀信徒の皆様に支えられ無事に年末を迎えた事に感謝申し上げます。 有難うございます。
先日、信者様より「こんな世の中で辛い事ばかりで楽しい事が何も無い、どうしたら良いですか?」 と相談がありました。 「楽しい事」とは人それぞれ違うのだろうと思うのですが、楽しい事を探すより楽しくなるような工夫をすることが大事になってくるのではないかと思います。 佛教には四苦八苦という考え方があります。 「生・老・病・死」の四つの苦しみに加え「愛する人との別れ」「嫌な人と会う苦しみ」「求めても得られない苦しみ」「意や感情、存在自体が思い通りにならない苦しみ」の四つを加えたもの。まさに生きて行く事が「苦」であるという考え方です。 さらに家庭の事情、容姿、人間関係、様々な悩みを多く抱えているのです。 生きにくい世の中だろうと思います。 この様に楽ではない人生だからこそ、楽しむ工夫をしなければいけないのだと思います。 嘆き、悲しむだけでなく工夫によって楽しむ事は出来ると思います。 歌、踊り、祭り、芸術、これらは人生を楽しもうと人間が工夫をした結果ではないでしょうか? 「どうすれば楽になるのか」を見つける事よりも楽しむ為の工夫を探し続ける事で楽が生まれるのではないかと想います。 混沌とした世の中だからこそ楽しむ工夫を探し毎日を明るく笑顔で穏やかに過ごす事がとても大事な事だと想います。 檀信徒の皆様に多くの笑顔が溢れる事、心より祈念致します。
合掌 観音寺 住職